調整を放棄したアクション「オーディンスフィア」

プリンセスクラウンから10年。ヴァニラウェアが満を持して送り出したオーディンスフィアだが・・・

もっさり

「攻撃・ガード・ジャンプ・ダッシュ・アイテムの使用・アイテムを拾う」といった全てのアクションに隙、というかモーションが前後に生じるのだが、これらの一切をキャンセルすることができない。

こちらが動いている限り敵の動きを見て回避行動を取ることが非常に難しく、ただアイテムメニューを開くだけですら移動せずに立ち止まってからでないと開けない。

あらゆる動作で発生する待ち時間。操作感は最低の一言に尽きる。

作業化するアクション

敵の攻撃に対して回避行動の類が存在せず、ジャンプでかわすかガードで耐えるかのどちらかになる。

ジャンプは前述のもっさりの為にとっさに出すのが難しく、ガードに至ってはガード不可な攻撃が多い上に、ガードできたとしてもそこそこ削られてしまう。

パワーゲージの存在も曲者。いわゆるスタミナで、攻撃するほど減少していき、無くなると一定時間無防備になる。一定時間行動しないかフォゾンを吸収することで回復する。

前後上空から襲い掛かる敵に数セット攻撃を入れたらゲージ切れ。倒した敵のフォゾンを吸収すれば確かに回復するが、当然吸収時にも多大な隙が発生するので非常に危険。となると後は逃げるしかなくなる。

極めつけはスーパーアーマーの標準化。ほとんどの敵がアクション中に攻撃を与えても仰け反らなくなっている。

中ボス等が放つ、いかにも必殺な感じの突進技とかならまだわかるが、ただの通常攻撃にすら適用。挙句の果てには連続攻撃で押している最中やダウン中に発動して押し返してくるという、ものすごい仕様となっている。

  • コンボで押し切ろうとしてもスーパーアーマーで押し返される
  • そもそもパワーゲージがあるので続けて攻められない
  • 回避するために連続攻撃は控えなければならない
  • 総じて接近するのがハイリスクローリターン

一番有効且つ安全なのが一撃離脱か、アイテムでゴリ押しの2つだけとなる。プレイすればするほど、ただの作業と化す。

操作していて楽しくない

これに尽きる。

まともに戦おうとすると操作レスポンスの悪さに加えて理不尽なカウンター。攻撃が来るのが分かっていても思い通りにキャラが動いてくれない。結局はアイテムを多用してのゴリ押し。複数の操作キャラが存在するのにも関わらず、やれることは大差ないので結局変わらない。

そもそもプリクラのシステムを1対多数の舞台へそのまま移植しただけでなく、諸々の要素を削ぎ落とせば面白いわけがない。そのうえ余分な追加要素。

スーパーアーマーなんて中ボスクラス以上が所持するからこそ立ち回りに影響を与えて面白味が増すのだし、パワーゲージにしたってただ存在するだけでなく、ある程度リスキーな行動の代価として消費するというのなら納得がいくのだが、そーいった調整を一切行っておらず、あらゆる要素が足かせとして作用しているという、ある意味スゴイゲームだ。

もったいない

アクション周り以外の作りこみはスゴく、グラフィックに至っては2Dゲーム至上最高峰といっても過言では無い。ここまで綺麗なグラフィックをグリグリ動かせるというのに、そのアクションのおかげで台無し。実に惜しい。

少なくともパワーゲージとスーパーアーマーの排除、そして行動をキャンセル可能にするだけでもかなり遊べるゲームになるのだが・・・

オーディンスフィア