MS-DOS無しでPC-98版のYU-NOをプレイしよう

先日、倉の奥からPC-98版の「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」CD版が出てきた。Wikipediaの項目がやたら詳しくて、一時期変な方向に有名になった名作である。

最近だと、XBOX360のシュタインズゲートの名作っぷりにYU-NOが引き合いに出されたほど。発売から10数年経った今でもADVの最高峰として君臨し続けている。

PC-98版はフロッピーディスク版とCD-ROM版が出ているが、両者ともPC-98実機でしか動かない。しかし、今はエミュレーターが充実してきているので、なんとかなるのではないか? と思って試行錯誤した結果、起動までこぎつけることができたのでその手順を解説。

YU-NOに限らずPC-98のソフトをWin上で動かそうとしてMS-DOSのシステムディスクを用意できずに挫折した人が多いと思われる(自分も過去にそうだった)が、この解説でMS-DOS無しでプレイが可能になる。必要な物はCD-ROM版のYU-NOのみ。

なぜMS-DOSが必要か

ゲームをインストールするにはハードディスクが必要。

ハードディスクがあってもインストーラーを起動するためにMS-DOS等のOSが必要。OSが無いとハードディスクのフォーマットすらできない。

肝心のMS-DOSを手に入れるにはPC-98実機から吸い出すしかないので(一応購入も可能だが・・・)、実機未所持の場合はここで詰むことになる。

そこでフリーのOSであるFreeDOSを利用する。MS-DOS完全互換なのでインストールから起動までお手の物。

ただし、FreeDOSをコンパイルなりハードディスクにインストールする方法が分からなく、非常に手間がかかりそうだったので、既にFreeDOSがインストールされているハードディスクを手に入れることにした。

メタ女をダウンロード

メタ女を無償配布しているページからメタ女のハードディスクイメージをダウンロードする。

メタ女は配布にあたってFreeDOSを同梱しているので、エミュレーターにハードディスクイメージを設定するだけでインストール等一切の手間を省いてゲームを始めることができるのだ。

YU-NOを動かすにあたって、このFreeDOSを利用する。

DiskExplorerでFreeDOSのみにする

次にDiskExplorerをダウンロード。DiskExplorerを起動してダウンロードしたmetajo.hdiを開く。

このようになっているはずなので

  1. METAJOフォルダを削除する
  2. 右クリックのメニューから「新規ディレクトリ作成」
  3. 作成したディレクトリ名を「YUNO」に変える

次にCONFIG.SYSをデスクトップ等適当な場所にドラッグ&ドロップで抽出。テキストエディタで開いて7行目のshell=run.exeを削除して改行も削除する。

files=20
fcbs=1
buffers=10
lastdrive=c
stacks=0
device=txmsd.sys
dos=high

CONFIG.SYSはこのようになるはずだ。上書き保存したらDiskExplorerの右ペインにドラッグ&ドロップしてハードディスクイメージ内に上書きする。

YU-NOを手動インストール

ここでインストーラーを起動したいところだが、なぜかインストーラーを起動しても正常にインストールが行われなかったので、手動でインストールを行う。

YU-NOのCDをドライブ(エミュレーター上の仮想ではなく、使っているPCのCDもしくはDVDドライブ)にいれてエクスプローラー等で中身を表示し、壁紙フォルダ以外の全てのファイルをハードディスクイメージ内のYUNOフォルダにコピーする。

このようになるはずだ。

YU-NOを起動する

Windowsのエクスプローラー上でいいので、新規ファイルを作成してAUTOEXEC.BATに名前を変える。これをテキストエディタで以下のように中身を書く。

cd YUNO
YUNO

これをハードディスクイメージに追加する。YU-NOフォルダと同じ階層に置く。

次にT98-Nextをダウンロード。T98-NEXTを起動したらDISKタブのHD DRIVEの1番にハードディスクイメージを指定して、左のメニューにある電源ボタンを押す。問題が無ければ自動的にYU-NOが始まるはずだ。

完了

これで無事にYU-NOが起動する。プレイする際はマウスカーソルが2つ表示されてしまうので邪魔な場合はF12でファンクションメニューを表示した後にF8を押すことでWindows側のマウスカーソルが消える。他のアプリケーションにフォーカスを移したい場合は逆の手順を行おう。

プレイ中は結構CPUパワーを食うのでT98-NEXTのデバイスオプションからGDIのフレームスキップを大きくしたり、SOUNDの高品質を無効化するなどすれば気持ち軽くなるかもしれない。

TIPS

ちゃんと動くのか?

100%クリアまで確認済み。もしフリーズ等の不具合が出たら、設定を変えるか、T98-NEXT以外のエミュレーターを利用してみよう。

なぜわざわざPC-98版を?

Wikipediaの項目の機種ごとによる違いを見てもらえば分かるが、大人の缶詰に収録されているYU-NOは一部表現がカットされている。サターン版は表現だけでなくグラフィックも全て一新されているので、表現等がカットされていないオリジナルのYU-NOはPC-98版のみとなる。

そもそもYU-NOは手に入るのか?

大体3~4千円前後で購入できる様子。全く手に入らないわけでは無い。

フロッピーディスク版を動かしたい場合は?

中身を取り出せるなら、手動インストールでいけるはず

スペシャルディスクは?

持ってないのでなんとも。

YU-NO スペシャルディスク インストーラの詳細情報

このページを参考にすればいけるかも知れない。

PSPで動く?

新型PSPでPC9801エミュレータを遊ぶ方法(NP2)

こちらのエントリにはMS-DOSと書いてあるが、もしかしたらFreeDOSでもいけるかもしれない。

音楽だけ楽しむ

Windows上で、YU-NO・EVE・DESIREの曲を楽しもう

参考

FreeDOSのためにメタ女を利用するまでは思いついたが、FreeDOSのみにする方法が分からなかったところエミュで闘神都市2をプレイしてみよう(特別編・freeDOS(98)ってどうよ)というページを発見。全く同じことを闘神都市2で行っていたので大部分を参考にさせて頂いた。

他のPC-98ゲームも遊んでみよう

今回メタ女をFreeDOSのために利用したが、メタ女を始めPC-98のゲームは今でも結構楽しめるタイトルが多い。特にアリスソフトがフリーにしたゲームには闘神都市等の名作が揃っているので手を出してみるのもいいだろう。

アリスソフト アーカイブズ